注文住宅のランドリールーム|家事ラクを実現する間取りアイデア

公開日:2025/12/15  

ランドリールーム

共働きや子育て世帯の家事をラクにするランドリールーム。洗濯物を「洗う・干す・たたむ」が1か所で完結し、家事効率を大きく高めます。本記事では、注文住宅でランドリールームを取り入れるメリット、設計のポイント、費用相場、失敗しないためのコツまで詳しく解説していきます。

ランドリールームとは?注文住宅で人気が高まる理由

ランドリールームとは、洗濯機や乾燥機、物干しスペース、アイロン台などをまとめた洗濯専用の部屋のことです。従来の洗面脱衣所で行っていた洗濯作業を独立した空間に集約することで、動線が短くなり、家事効率が大幅にアップします。

注文住宅で人気が高まっている背景には、共働き世帯の増加や天候に左右されない室内干し需要の高まりがあります。とくに花粉や黄砂・PM2.5・大気汚染など外干しを避けたい家庭、またペットや小さな子どもがいる家庭では、ランドリールームの導入による快適性向上が評価されています。

注文住宅にランドリールームを取り入れるメリット

ランドリールームの最大の魅力は、やはり洗濯動線の短縮にあります。洗濯機から干す、乾燥、そしてたたむまでの一連の作業を同じ部屋で完結できれば、家事の移動や所要時間を大きく減らすことができます。さらに、室内干しを基本とするため、天候に左右されず、雨や花粉、黄砂の影響を受けないのも大きな利点です。

干す場所のすぐそばでアイロンがけやたたみ作業ができるため、家事を同時進行しやすく効率も高まります。また、洗濯物を人目に触れさせずに済むので、来客時にも生活感を隠せます。さらに、クローゼットやファミリークローゼットと隣接させれば、洗濯後の片付けが最短距離で行えます。こうした利便性は、とくに朝の慌ただしい時間帯や夕方の家事ラッシュ時に威力を発揮します。

ランドリールームの間取りと設計ポイント

洗濯や収納、アイロンがけまでを効率的に行うためには、間取りの工夫が欠かせません。ここでは、使いやすく快適なランドリールームを実現するための5つのポイントを紹介します。

場所選びは洗面脱衣所との隣接が理想

ランドリールームは、洗面脱衣所と隣接させることで、家事動線が格段にスムーズになります。水回り配管を共有できるため施工コストの面でもメリットがあり、洗濯機への給排水や乾燥機の配置もスムーズです。入浴後すぐに洗濯物をランドリールームへ運べるため、日々の動線が最小限で済みます。

広さは2〜3畳以上が目安、4〜5畳なら作業も快適

最低限の洗濯機と乾燥機、物干しスペースを確保するなら2〜3畳で十分です。しかし、4〜5畳あれば作業台や収納棚、アイロン台などゆとりを持って設置でき、洗濯から片付けまでが1か所で完結できます。家族が多い場合や室内干しをメインにする場合は、広めの設計がおすすめです。

換気と採光で湿気対策と快適性を確保

ランドリールームは湿気がこもりやすいため、換気扇や窓は必須です。自然光が差し込む南向きの窓を設ければ、洗濯物の自然乾燥がしやすく、部屋全体も明るく快適になります。花粉や梅雨の時期は除湿機やサーキュレーターを併用すれば、乾きやすさがさらに向上します。

収納計画でタオルや洗剤もスッキリ整理

ランドリールーム内にタオルや洗剤、ハンガーなどを置ける棚や引き出しを設けておくと、必要なものをすぐに取り出せます。使用頻度の高いものは腰の高さに、ストック品は高い位置や奥の棚に置くなど、使い勝手を意識した収納計画がポイントです。

家事カウンターで洗濯作業の効率アップ

洗濯物を畳んだり、アイロンがけをする作業台をランドリールーム内に設置すれば、家事効率が大幅に高まります。作業台の下に収納を組み合わせれば、省スペースで機能性を高めることも可能です。立ち作業のしやすい高さや家族で使う場合の動きやすさも考慮しましょう。

費用相場とコストを抑える工夫

ランドリールームの設置費用は、広さや設備によって異なります。注文住宅の場合、2〜3畳のランドリールームを設置した場合の費用相場は、約15〜35万円程度が目安です。乾燥機、作業台、収納など、付属設備により費用は変動します。

コストを抑える方法としては、まず洗面脱衣所とランドリールームを一体化させることで、壁や配管工事を最小限に抑えることができます。収納棚や作業台には既製品を活用すれば、造作費用を大きく削減できます。

さらに、照明や棚の設置はDIYで行うことで、初期費用を抑える工夫も可能です。ただし、換気や湿気対策は必須であり、ここを怠ると洗濯物が乾きにくくなったり、カビや臭いの原因となったりするため注意が必要です。

失敗しないランドリールーム設計と暮らしに合わせた活用法

ランドリールームで多い失敗は、狭さによる作業のしづらさや換気不足、収納不足です。これを避けるには、実際の動きを想定した間取り計画が欠かせません。たとえば、ファミリークローゼットと直結して干す・たたむ・収納を一室で完結させたり、天井吊り下げ型の室内干しユニットや乾燥機を備えて天候に左右されず洗濯できるようにする方法があります。

さらに、キッチン横に配置して料理の合間に洗濯できる動線も便利です。共働き世帯なら予約運転対応洗濯機と乾燥機で時短を図り、子育て家庭ではスロップシンクで汚れ物をすぐ洗える環境が役立ちます

高齢者世帯ではバリアフリー設計や立ったまま作業できるカウンター高さが安心です。このように、家族構成や暮らし方に合わせて最適化することで、家事効率と快適性が大きく向上します。

まとめ

ランドリールームは、洗濯にまつわる「洗う・干す・たたむ」を一か所で完結できる、家事効率を飛躍的に高める空間です。共働きや子育て世帯にとっては、天候や時間に左右されず洗濯ができ、生活感を隠せる点も大きな魅力。さらにファミリークローゼットや洗面脱衣所とつなげれば、家事動線が最短になり、朝夕の慌ただしい時間にも余裕が生まれます。設計の際は広さ・換気・収納・作業スペースを工夫することで、快適性と機能性を兼ね備えた理想のランドリールームが実現します。費用も工夫次第で抑えられるため、暮らしに合った最適なプランニングが重要です。

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