注文住宅は本当に高い?建売住宅との比較やコストを抑える方法を解説
注文住宅は自由度が高い一方で、建売住宅と比較すると高額になることが多いです。しかし、適切なポイントを押さえれば、コストを抑えて満足度の高い家づくりが可能です。本記事では、注文住宅の価格の特徴、後悔しないためのコツ、費用を抑える方法について解説します。ぜひ、参考にしてみてください。
注文住宅が高いと言われる理由
注文住宅は、建売住宅と比べて価格が高いとよく耳にしますが、理由はいくつかの要因に分けられます。
まずは、注文住宅のコストが高くなる主な要因について詳しく見ていきましょう。
土地と建物を別々に購入するため
注文住宅では、土地と建物を別々に購入する必要があり、したがって初期費用が高額になる傾向があります。
建売住宅の場合、土地と建物がセットで販売されているため、総額としての価格は比較的抑えられることが多いです。しかし、注文住宅ではまず土地を選んでから建物を設計するため、土地の購入費用が追加され、全体の費用が上昇します。
設計や施工に高い技術が必要
注文住宅のもうひとつの大きな特徴は、施主の希望に合わせて最初から設計できる点です。
希望に合わせて作るため、標準的な建売住宅では対応しない複雑なデザインや特殊な素材、構造が使用される場合もあります。結果的に、高度な技術を持つ建築士や施工者が必要となり、結果として施工にかかる人件費や工期が長くなるケースも多く、これが建設費用の増加につながります。
たとえば、デザインにこだわるために特殊な形状の屋根や外壁を採用したり、内装に独自の設計を取り入れたりすると、建設技術や材料選びに時間と費用がかかるのです。
材料費が高額になる
注文住宅では建売住宅のような大量の材料を一括で購入するのが難しいため、材料費が高くなりやすい傾向があります。
建売住宅では、同じ規格の住宅を複数建設するため、資材を一括して仕入れられ、一括仕入れによりコストを削減できます。一方、注文住宅では個別の設計に基づいて材料を少量ずつ仕入れるため、同じ材料でも割高になるのが一般的です。
加えて、施主のこだわりによって無垢材や特殊なタイル、高級な設備などを選択する場合が多く、材料費のさらなる上昇を引き起こします。前述の理由から、注文住宅は建売住宅よりも総合的に高額になる場合が多いのです。
注文住宅のコストが高額になるほかの要因
注文住宅では建物だけでなく、外構工事や設備選定にも施主の要望が反映されるため、家全体の設計がより個別化されます。
これによって、追加の設計費用や工事費用が発生し、最終的な価格に影響を与えます。
注文住宅の価格を抑えるための方法
注文住宅はその自由度の高さから高額になりやすいですが、いくつかの工夫をすると、予算を抑えながらも理想的な住まいを実現可能です。
ここでは、注文住宅のコストを効果的に削減するための具体的な方法をご紹介します。
相見積もりを取る
注文住宅のコストを抑えるために最も基本的で有効な方法は、複数のハウスメーカーや工務店から相見積もりを取ることです。
複数から見積もりを取ると、各社が提示する価格やサービス内容を比較でき、同じ仕様でも価格に大きな違いがある場合に気づけます。
規格プランを利用する
フルオーダーの注文住宅では、自分の希望通りの家を建てられますが、自由度ゆえに費用がかさみがちです。
そこで、あらかじめハウスメーカーが用意した規格プランやセミオーダーを利用すると、コストを大幅に抑えられます。規格プランは、すでに設計や資材の選定がなされているため、大量生産効果が働き、コストが低く設定されるのが一般的です。
シンプルな設計を心がける
建物の形状や設計が複雑になるほど、設計費や施工費が上昇します。
したがって、できるだけシンプルな設計を心がけることが、コストを抑える大きなポイントです。たとえば、正方形や長方形といった単純な形状の家は、建築コストが抑えられる傾向にあります。
無駄な設備を削減する
注文住宅を建てる際、設備やオプションが多すぎると、その分コストが大きくなります。
不要なオプションや設備を追加しすぎると、予算をオーバーする可能性が高まります。結果として、家づくりの過程で「本当に必要な設備」と「なくても問題ない設備」をしっかりと見極めるのが重要です。
たとえば、最新の家電や高度な防犯システムなど、魅力的に見えるオプションも、後で見直すと不要と感じる点があるでしょう。予算内で満足のいく住まいを実現するためには、設備の優先順位を明確にし、無駄なコストを削る努力が必要です。
省エネ設計を検討する
長期的な視点で考えると、エネルギー効率の高い住宅を建てるのも、結果的にコストを削減する方法のひとつです。
最初の建設費用は多少高くなるかもしれませんが、断熱性能やエネルギー効率の高い設備を導入すると、光熱費が節約でき、長期的なコストメリットを得られる可能性があります。
注文住宅に適している人の特徴
注文住宅は建売住宅と比較してコストが高くなりがちですが、それでも注文住宅が適している方もいます。
以下のような特徴を持つ方は、注文住宅を選ぶと満足のいく家づくりが実現するでしょう。
土地をすでに所有している方
相続などで土地を所有している場合、注文住宅を建てる際に土地購入費用がかからないため、建物の建設に多くの予算を割けます。
そして、自由度の高い設計や設備を導入しやすくなります。
デザインや設備にこだわりがある方
内装や外装、設備に強いこだわりがあり、自分だけのオリジナルの家を持ちたいと考えている方にとって、注文住宅は最適な選択です。
細部にまでこだわりを反映できるため、理想的な家を実現できるでしょう。
まとめ
注文住宅は自由度の高さが魅力であり、自分たちの理想を反映した家を建てられますが、代わりに建売住宅と比べるとコストが高くなる傾向があります。しかし、相見積もりを取ることやシンプルな設計を心がける、規格プランを利用するなどの工夫をすると、価格を抑えられます。また、無駄なオプションを削減すると、無理のない範囲で理想の住まいを手に入れられます。
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