注文住宅にロフト部屋を作るメリット・デメリットを紹介

公開日:2024/12/15  

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ロフト付きの部屋というと、アパートのワンルームなどをイメージする人が多いと思います。しかし、注文住宅にロフト部屋を作りたいと考える人もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、建築基準法におけるロフトの扱いや導入するメリット・デメリットを詳しく紹介していきます。ロフトの特徴を知って、家づくりに役立ててください。

建築基準法におけるロフトの扱い

ロフトは、一般的には部屋の一部を二層にした構造の上部を指します。

本来の意味では屋根裏や小屋裏収納のようなスペースを指すこともありますが、一般的には天井を高くして部屋の一部を二層にした際の上の部分を指すことが一般的です。この空間は部屋と一体化しており、下の部屋からも上のロフト、またはロフトからも下の部屋を見られる構造です。

建築基準法上では、ロフトは小屋裏物置等として扱われ居室には含まれません。そのため、建築基準法上の延床面積には含まれず、特定の条件を満たすことで、延床面積に含まなくても良いとされています。

条件には、天井の高さが1.4m以下であること、床面積がロフトを設ける階の床面積の2分の1以下であること、そしてロフトの下の空間の天井高が2.1m以上であることが含まれます。自治体によっても、ロフトに関する規定は異なります。

たとえば、東京都葛飾区では、ロフトへのアプローチにはハシゴのみが認められ、固定階段の利用は許可されていません。その理由としては、固定階段の利用があると、ロフトが居室として利用される可能性があるためです。

一方、東京都杉並区では、ロフトへの階段設置が認められていますが、その階段や接する壁もロフトの一部とみなされるため、制限が設けられています。自治体によって異なる規定や制限があり、ときには年度によっても変更されることもあるため、自分が建てる地域の規定を建築会社などで確認しておきましょう。

ロフト部屋を作るメリット

ロフト付きの部屋には多くのメリットがあります。

延床面積を含まずスペースを増やせる

まず、ロフトを設けることで、延床面積に含まずにスペースを増やせます。

建築基準法上の小屋裏物置等としての基準を満たせば、ロフトの面積は延床面積に含まれず、効果的にスペースを増やせます。とくに都市部などで広い敷地面積を確保するのが難しい場合には、ロフトを設けることで限られたスペースを有効活用できます。

また、固定資産税も延床面積によって決まるため、ロフトでスペースが増えても税額が増えないのも魅力的です。

デッドスペースを活用できる

さらに、ロフトを設けてデッドスペースを有効活用できます。

通常は天井の下に隠れがちなスペースをロフトとして活用することで、居住空間を広く確保できます。とくに都市部で狭小住宅を建てる際には、空間の有効活用が求められるため、ロフトは有効な解決策となります。

開放的な空間を演出できる

また、ロフトを設けて開放的な空間を生み出せます。

ロフトの高さとして最低2.1mの空間が必要であり、加えてロフトの高さが最高1.4m程度加わることから、4m程度の縦に広がる開放的な空間を演出できます。このような空間はリビングやダイニング、キッチンなどの共用空間において、開放感を感じさせます。

部屋のアクセントになる

さらに、ロフトは部屋のアクセントとなります。

通常のフラットな天井に比べて、ロフトを設けることで空間にメリハリが生まれ、アクセントとしての役割を果たします。これにより、部屋全体のデザインやインテリアの幅が広がり、より個性的で魅力的な空間を演出できます。

ロフト部屋を作るデメリットと対策

ロフト付きの部屋にはいくつかのデメリットもありますが、それに対する対策もあります。

ロフト部分が暑くなりやすい

まず、ロフト部分は夏も冬も暑くなりやすい点です。

夏は冷房が効きにくく、冬は暖房で暖かい空気が上にたまりがちです。この問題に対処するためには、ロフトにサーキュレーターを設置するなど、空気の循環を促進することが重要です。また、ロフトに窓を設置することも考えられますが、制限が厳しい場合があるため、その点を地域の規制と照らし合わせながら検討する必要があります。

掃除がしにくい

次に、掃除がしにくいという問題があります。

ロフトの天井高が低い場合や、ハシゴでしかアクセスできない場合は、掃除が困難です。そのため、ロボット型の掃除機を活用したり、ロフト専用の掃除機を用意するなどの工夫が必要です。自治体によっては階段の設置を認めている場合もあるので、そのような場合はアクセスが容易になります。

転落の危険性がある

さらに、転落の危険性も考慮しなければなりません。

とくに小さな子供がいる家庭では、ロフトの柵が低い場合やない場合、転落のリスクがあります。この問題に対処するためには、ロフトの柵の内側に転落防止のネットを設置するなどの対策が考えられます。ただし、子供が成長するにつれて転落の心配がなくなるため、そのときにはネットを外して開放的な空間に戻すことも検討されます。

まとめ

ロフト付きの部屋は、建築基準法の規制をクリアすることで、延床面積に含まずにスペースを増やせます。都市部などでは敷地面積の制約が厳しい場合もあり、ロフトを活用することで有効な解決策となります。また、デッドスペースを有効活用し、開放的な空間の演出が可能です。部屋全体のデザインにアクセントを加え、個性的で魅力的な空間を作り出せます。しかし、暑さや掃除のしにくさ、転落の危険性などのデメリットも考慮する必要があります。それに対する対策を講じることで、ロフト付きの部屋を快適で安全な空間にすることが可能です。

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